
盆を過ぎた晩夏に思い出すこと。
九州の福岡は博多で浪人していた時。
完全に心が嫌になっており、今くらいの時期に帰省しました。
博多空港は地下鉄で空港に直接行けるようになっており、その地下のプラットホームに療養所の看板がありました。その看板をみて、心底、本気で、この療養所に入って静養したいと思いました。
なんとか千葉の柏に帰るとちょうど町内会の盆踊りをやっていたんです。その光景を見て、なぜかもうあと一歩だけ頑張ろうと思えたんです。
あの夏。あの盆踊り。ハッキリ言って限界でした。
そして、再び博多に戻ると写真のこいつが自分の部屋に俺を招いて、自分の成績表をみせるんです。
見事なほどの急降下。思いっきり成績が下がっているんです。
俺 『どうすんの、これ?』
こいつ 『おれ、(久留米)附設じゃけえ、推薦もらう』
俺 『はあ?』
こいつ 『でも長妻さんなら、長妻さんは頑張れる。おれ、尊敬しとるけえ』
半年後、2人とも医大に受かりました。
寮を出て、こやつの実家ですっごくもてなしてもらってから、九州を出てきました。
あいつは今頃どんな医者になっているんだろうな・・・