もう戻らない日々

tennis_omni[1]
私には10代の頃に夢中になったものがひとつだけあります。
それはテニスです。

13歳からはじめたのですが、本気でプロテニスプレーヤーになることを夢見ていました。

とにかく私はテニスが大好きで、中学・高校とテニスに夢中になっていました。
大学もテニス部に入りました。

中学と高校は部長でした。
大学ではなるべくテニスと距離をとろうと思い、近づかないようにしていました。

  
テニスは麻薬みたいなもので(だぶん)、病みつきになってしまう側面があります。
そしてやめることがとても大変なのです。

でもいつのころからか、漠然と、テニスとお別れをしなければいけないんだと感じていたのです。
お別れをする時が来るのを待つような、もしかして誰かにそうしてもらうのを待つような、そんな感じだったのかもしれません。

医師となり、僻地に勤務していた長野県大町市でのこと。

大町でテニスとの最期の日々を過ごせたのです。
晩年の相手は大町No1プレーヤーで、この方に尊敬と感謝の念を今も持っています。

朝の5時にテニスコートに集合して2人で毎日試合をするんです。

大町の朝はとてつもなく寒い。
それなのに私は相手より早くに行って素振りをしていました。

この日々が私とテニスの最期の日々となりました。
その日々があったからこそ、テニスとお別れができたのだと思います。

もう私のもとにはラケットはありません。
そして、テニスをすることは生涯、もうないと思います。

テニスと出会えたこと、私の生涯でも5本の指に入る幸せなことだったと感じています。