カンヌ国際映画祭最高賞のパルムドールを獲得した是枝裕和監督
その記者会見でこう言ったとニュースの記事を読みました。
「先輩に20代のころ、『誰か1人に向かって作れ』と言われていまだにそうしている。」と。
私はこれを読んで、中学の恩師が同じことを言っていたのを思い出しました。
中学の恩師はこうおっしゃったんです。
「俺は授業は30人に向けてやっているんじゃねぇ。たった一人に向かってやっているんだ。」
その時は何を言ってる。アホか(笑)と思ったりもしましたが、今はよく意味が分かるんです。
たった一人に届くものだけが、多くの人にも届くんですよね・・・
正直、正直(どっかの監督の真似)、今の私は、息子に向けて何かをしてあげたい気持ちでいっぱいなんです。
親になるまで、こんな感情は知らなかった。
今の私にとってのたった一人は息子です。もう認めざるを得ない。くやしいけど。
息子に何かを渡したいんです。
クリニックとかじゃないですよ(笑)。自分の心とかまごごろみたいなものです。
男同士だから、いつまでも抱きしめてあげるわけにもいかないでしょうから、その代わりに抱きしめるような気持で渡せる何かを本気で作り上げようと思っています。
できるかどうかわからないけど、やってみるつもり。バイオリンで。