追い詰められた医師へ

空と自分
不良とは優しさのことではないかしら

そう言ったのは、たしか太宰治だったと思います。そして、優しい分だけ弱いのでしょう。
所詮他人事と割りきれたのなら、どんなに楽だろう・・・

自信を失ったり、深く傷ついたり、時には自分を見失うことだってあるかもしれません。
そうして、自分の才能や力量を疑うのでしょう。

私も医師として沢山の失敗をしました。そして今はどこにでもいる、ただの町医者のオヤジなので、偉そうなことを言うつもりは全くありません。

でも、これだけは自信を持って言えます。
それは失敗こそが財産だということです。

どうか乗り越えていって下さい。

失意のどん底にいた私に妻が叫んだ言葉があります。
「あなたにだってできることは必ずあるよ!」そう叫んだのです。
2人とも必死でした。

私の専門は外来診療です。

戦場のような外来で、私だってできることならスーパーマンのように立ち振る舞いたいです。

でもいくら全力で立ち向かっても、失敗をゼロにはできないんです。
だったら、発想を変えるしかありませんでした。見落としなどが起こることを前提にして、どうカバーしていくかを工夫しました。

どう取り返しのつかない失敗を、何重にもリカバリー網をはることで防いでいくかを工夫しました。

私には私の答えがあるように、あなたにはあなたの答えがあるはずです。自分で見つけて下さい。

私の患者は私に言いました。
「君ならできる!」

何の根拠もないのに、力が湧いてくるようでした。