形はなくても、確かに今ここにある

1999年夏。

私はその年、高校3年生になるはずだった。

 

しかし、高校を中退し、勉強にも挫折した私は、ひどく暗い気持ちで大検を受けていた。落ちてもおかしくないくらい勉強をしていなかった。

 

大検会場は千葉大学で、教室の真ん中の列の一番前が私の席だった。

結果はまぐれで受かってしまうのだが、今でもあの時落ちていれば、もっと早くに大学に入れたんじゃないかと思う。

 

完全に自分の能力を過信した私は、そのあと数年間、さまようことになる。

 

その“迷える青春時代”に2度立て続けにみた映画を今朝、思い出した。

チケット会場がまだ機械ではなかった時代。

高校を中退しているから、学生証がないのに、高校生ですと言い張って、学生料金で観た映画。そんな映画がなぜこんなに人生に影響を与え続けるのだろう?

 

『呼んでいる。胸の奥で。いつも心躍る夢を見たい。悲しみは数えきれないけれど、その向こうできっとあなたに会える』から始まるその歌に何度はげまされただろう?

 

海のかなたにはもう探さない。輝くものはいつもここに。私の中に見つけられたから。というのは確かに私にとっては真実だった。世界一周の船に乗ってまでみつけにいったものは、どこにもなかった。ただいつもそこにあった。

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