医師ときどき画家。

富山県富山市にある内科クリニックの開業医かつ画家。医療とアートを地域に届けたい!

悩んでたこと

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20代の私は田舎特有の(それも農家にありがちな)相続に悩まされた。

紆余曲折を経て、私は一切合切を放棄して、富山に来た。逃げたのかもしれない。

 

しかし長い長い時間をかけて、ようやく私はわかったことがある。

私は充分すぎる程してもらったのだ。

そして何もかもを置いて、捨てて、出ていくことにした決断は本当によかったと思う。

 

長男のおじはなんで土地を残そうと思うのかとたずねると「だってかわいそうじゃん」と言った。

「もう充分にしてもらったよ。大丈夫だよ」

この一言がどうしても言えなかった。

 

あの20代の自分に必要だったのは、遺産なんかじゃなく、裸のまま思いっきり背中を押してやることだったんだと今になってはよくわかる。

そしてそれを最後の最後に父がしてくれた最大の事だったと私は思っている。

 

諸事情により恩返しできなかった辛さはもちろんある。

それは、その分自分の息子にしてやろうと思っている。

父母やおじ達にはあの世でたくさん我が子の話をしてやるつもり。

死ぬ楽しみがあって、私にはちょうどいい。

(一般的にはちょっと理解されない感覚かも知れないけど。)