あまつぶ内科

富山県富山市にある内科クリニックです。院長が『自分を表現したい』とはじめたブログです。

『論外くん』シーン84

論外くんは高校3年生。幻の高校3年生。

 

秋。本来なら高校3年生だったはずだが、中退し、勉強もギブアップした論外くん。

 

高校から逃げ出し、独学から逃げ出し、逃げるものがなくなった論外くん。

そういう時、人は旅に出るのだ。

行き先は北海道。これが初めての一人旅だった。

 

地元柏駅でユースホステルのカードを作り、電車で北へ向かった。

 

母の故郷・福島を抜け、十和田湖の周辺で1泊。

十和田湖を南から北へバスで通り抜け、青森へ。

青函トンネルで函館へ。

 

1ヶ月かけて北海道を回るつもりだった。

 

11月。かなりの寒さ。

青森のユースホステルで女子大生に「あんた、毛のもの着てないじゃない。寒いよ。」

と忠告された。

そんな優しさを完全に無視する論外くん。

 

構わず北へ北へズンズン行ったが、旭川でアメリカ男2人と相部屋。

ビールごくごく。膝から下の長いこと。

 

翌朝、楕円形に走る北海道JRに乗り、網走へ。

網走刑務所の近く、オホーツク海(たぶん)の寒々とした景色。

バス停から30分は歩きユースホステルへ。

 

北海道の駅は無人駅ばかり。そこでひとり待つ時間の長さ。

完全に心が折れた論外くん。

網走から札幌へ直帰し、そこから北斗七星に乗って東京へ。

 

1ヶ月の予定がわずか1週間の北海道旅行となった。

 

その後、舞台は警備員時代へと突入していく。

時代は確実に動いていた。