あまつぶ内科

富山県富山市にある内科クリニックです。院長が『自分を表現したい』とはじめたブログです。

『論外くん』シーン4

論外くんは中学3年生。冬。

 

受験というものに初めて挑みかかりました。

 

思い込んだらのめりこむタイプの論外くん。

そののめり込み方は常人の比ではありません。

 

中学の時はなぜか勉学にのめり込んだ論外くん。

学年順位1位の論外くん。

 

もちろん担任の先生は芝浦なんたらという私立を滑り止めとし、地元トップの県立高校にいくものと、ほとんど本人に確認せずに、そういう話になっていました。

 

その私立芝浦の受験日。

担任も親も、落ちるなどとは夢にも思っていません。

 

論外くんは普段、(大人になった現在でも)時計というものを持っていません。

受験室に入ると、皆おもむろに鉛筆や消しゴム、そして腕時計を机の上に置きました。

 

キョロキョロあたりを見回す論外くん。

教室内には時計が見当たりません。

 

「それでは、はじめてください!」

 

完全に舞い上がる論外くん。

うわの空で問題を解き始めますが、どうも調子が出ません。

その時、前の人の机に時計が置いてあるのが目に入りました。

論外くんはラッキーだと思いました。

 

しかし。

極度の緊張からか、今度はカンニングと思われたんじゃないかと試験監督の人のことが気になり出しました。

 

時計をチラ見。

試験監督をチラ見。

 

カンニング、カンニング、カンニング・・・

 

もはや全く集中できません。

もう試験どころではなくなった論外くん。

 

後日。

落ちているはずがないと思っている母が、発表会場に乗せていくと言い出しました。

受かっているはずがない(というより落ちていることがわかっている)論外くん。

 

みる必要もない発表会場へ。

ほろ苦い受験デビューとなりました。

 

それが長きにわたる受験戦争への参戦でした。(途中、長きにわたる脱線あり)